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Off Shore / On Shift vol.6 波と雪を読みながら、バンで全国を渡る

2026.05.15

海が持つ自由でリラックスしたムードをまとうnanamicaのスタイル。その空気感は、自然と向き合いながら生きるライフスタイルとも重なっています。愛車のバンに道具を積んで、海と山を行き来する中野正太郎さんの日常を訪ねました。

“まだわからない何か”を求めて、365日、自然と向き合い続ける。


海と山を行き来する中野さんは、サーファーとして千葉・一宮を拠点としながら、愛車のバンにサーフボードやスノーボードに衣服、時には布団を積み込み、その日の場所へ車を走らせる日々を送っています。年間の走行距離は、およそ4万キロ。「海のコンディションを調べ、冬は山の積雪を確認して、“今日はここだ”と決めたら出発する。サーフボードを10本以上積んで海沿いを走ることもあれば、スノーボードを持って標高2,000メートル超の山へ向かうこともあります。だから、バンの中には常に、どんな天気や地形に合わせられるように各種ウエアを積んでいるんです」。ほかにも、釣りやバイクと遊びの幅は広く、その日その日で、自然と遊び続けています。

毎日自然と真摯に向き合い続ける中野さんにとって、海はいまだに「怖い存在」だといいます。「波の大小に関わらず、リスクは必ずある。自然っていうのはそういうものです。でもその分、自分が求めてるものが必ずあるんでしょう。ただ正直、まだそれが何かはわかっていないんですけどね」。初めてのサーフィンは、父親と一緒に入った3〜4歳の頃。「10代の頃はもっとストイックにサーフィンをしていました。今はより大らかに海と向き合っていますが、上手くなりたい気持ちや、いろんな海に行ってみたい気持ちはいまだにあるし、それは小さな頃と変わっていないですね」

海を渡るなかでも、印象に残っているのは、北海道とオーストラリアの海。
「海から岸を見ると、人工物がほとんどないんです。見渡す限り、青と緑と茶色と……。目印になるものがないから、見失ったら戻れないような怖さもあって。でも、日本にもこんなに広大な自然が残っていることに本当に感動しました。オーストラリアでは、目の前に3頭のクジラが現れたこともあります。水中にいたらクジラの声で海全体が揺れる感覚があって、島が出てきたのかと思ったら、クジラだった。あれは映画の世界みたいでしたね。生まれて初めて、美しさと恐怖を同時に感じました。そんな瞬間を求めているのかもしれません」

地元・八王子のサーフショップのチーム所属のライダーとして活動している中野さん。
「ウエアやプロダクトのプロデュースを手がけたり、ボードのレンタルサービスをしたり、一緒に海に出て教えたり、いろいろとやっています。心がけているのは、ただ技術を教えたり性能の良い道具を勧めるのではなく、その乗り手の癖を見て、その人にとっての“身体と道具と自然の一体感”を引き出すこと。僕自身、自由に道具を選ぶようになってから、乗り味と自分の感覚がつながる面白さを発見して、その一体感を楽しめるようになってきた。だから、その楽しさを伝えたいんですよね」

中野さんが着ているのは、柔らかなムードが漂うボタニカルプリントのオープンカラーシャツと、はっ水加工がされたリサイクルナイロンツイルのデッキショーツ。「普段は無地でシンプルなものを着ることが多いです。正直、トレンドには興味がないけれど、絶対的に重視するのは、素材と機能性。いつも自然の中にいるから、“何かあった時のために”という思考が働いているんだと思います。もしかしたらそのまま険しい山道を通らなきゃいけないかもしれないし、急に悪天候になるかもしれない。そういう時のために悪路を歩ける靴や、雨風に対応できる服は、常に車に積んでいます。かといって、露骨にアウトドアルックにしたいわけでもないんですけどね」

中野さんが肌に触れるものを選ぶときに大切にしているのは、心地良さだという。「自然の中に入る時は、ファーストレイヤー、ミッドレイヤー、ウエアそれぞれの素材を考えて選んでいます。特に肌に触れるファーストレイヤーは、できるだけ機能性の高いものを選びたくて……。もちろん、普段はもっといろいろなものを着ますが、やっぱり素材が気持ちいいものがいいなと思いますね。ゆとりがあって、身体が動かしやすいものが好きです」

中野正太郎 Seitaro Nakano

オーガナイザーを務める千葉県一宮町の「enthu(エンスー)」では、サーフィンアドバイザーやガイド、ボードレンタルなどを展開。国内外の多様なサーフボードに乗ってきた経験を活かし、ボードビルダーと新たなボード開発にも携わる。さらに、故郷・東京都八王子市で30年続く「RIDE SURF + SPORT」では、チーム所属のライダーとしても活動している。冬はスノーボードにも取り組み、両者に通じる動きや感覚を探求中。


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>>Off Shore / On Shift vol.5 海と土と食がつながる「日々の革命」

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